「このジオフロントは外部から隔離されても,自給自足できるコロニーとして作られている。そのすべての電源が落ちるという状況は,理論上ありえない」。そう,ありえない。だが,ありえないと考えたときに,復讐がやって来る,いつも。
22日午後1時40分ごろ,東京都心から埼玉県南部にかけての広い範囲で停電となった。これは埼玉県狭山市の入間川河川敷に,航空自衛隊の練習機が墜落し,高圧電線を切ったことが原因。一時,JR武蔵野線,営団地下鉄有楽町線などが停止し,一部では交通信号機が作動しなくなった。またエレベーターが止まったり,給水が停止するなどの影響も出た(asahi.comの記事)。
私がいた場所も,停電となった。はじめはビルの電源が落ちたのかと思ったが,向かいのビルの様子も慌ただしい。よく見ると喫茶店やコンビニなども電気がついていない…。付近一帯が停電になっていると認識するには時間が必要だった。当然,そんなことが起こるとは考えもしないからだ。近くにサーバーがあったのだが,これは予備電源を備えていて,正規に終了してから停止するようになっていたので一安心。って,やっぱり止まるのだから問題ありか。結局20分ほどで回復したのだが,エレベーターも止まってしまったし,当然パソコンも使えない(←当然)。後ほど,ラジオの交通情報では,各地で交通信号が消えており,警官が手で誘導しているという。
頭の中にあったのはエヴァンゲリオン第11話「静止した闇の中で」だった(^^;。正・副・予備と3重の電源回路を備えている第3新東京市,そのすべての電源が落ちる。そこに使徒襲来。すべて人力でエヴァンゲリオンを発進させる…。あの時,シンジ君たちはどうやってネルフ本部に入っていったんだっけかな,なんて考えていると,それとおんなじことが起こっていることが,やっぱり信じられなかった。これはアニメじゃない。リアルの脆弱さを,ふと感じる一時でした。
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